「恋愛って、なんか違うな……」
あなたは、そう感じたことはありませんか?
周りのみんなが恋愛に夢中になっているのに、自分だけ恋愛に意欲が湧かない。
「もしかして自分は恋愛に向いていないのかもしれない」
「違和感ある自分は異常なのかもしれない」
そう感じているのなら、あなたはアロマンティックなのかもしれません。
アロマンティックとは、他者に恋愛感情を抱かない人のこと。
恋愛感情をまったく抱かない「アロマンティック」と、特定の人にだけ恋愛感情を抱く「グレーアロマンティック」があります。
アロマンティックの人は日本でも約100万人いるそうで、私もその要素があります
そうですね、この記事はアロマンティック当事者の可能性ある、すみれさんの生の声を聴きながら書いています
アロマンティックとはどんなセクシュアリティなのか、自分は本当にアロマンティックなのか、自分らしく生きるにはどうすればいいのか、ヒントを得られることでしょう。
アロマンティックとはどういう意味?
まずはじめに、アロマンティックとは?広い世界で、この言葉すら聞いてことが無い人も多いかも知れません。
どういうものなのか定義づけをしていきます。
アロマンティックの意味
アロマンティックは、一般的な恋愛感情をほとんどまたは全く経験しない性的指向の一つを指します。
【アロマンティックの人の特徴】
- 恋愛感情を持つことがほとんどない
- 深い友情や家族との関係に価値を見出している
- 恋愛を必要としていないと感じている
◆統計データ:研究によると、人口の約1%がアロマンティックであると推定されています。
出典元:国際心理学会(セクシュアリティの多様性)◆公共団体の認識:多くのLGBTQ+支援団体や公共の健康機関がアロマンティックを性的多様性の一環として認知し、支援しています。
出典元:法務省
アロマンティックは、恋愛感情を経験しない、またはほとんど経験しない性的指向であり、人口の約1%に見られます。
この指向は、深い人間関係を築く上で恋愛感情が必ずしも中心的でなくても良いという新しい考えをもちます。
それにより、人々が恋愛や性の感じ方がいろいろあることをもっと深く理解するためのキッカケになります。
アロマンティックの歴史
アロマンティックという用語は新しいですが、その概念は古くから存在し近年ではLGBTQ+コミュニティの一部として認識され、徐々に理解が進んでいます。
- 歴史的流れ:
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アロマンティックな感覚や行動は、歴史を通じて文学や芸術作品にしばしば見られますが、明確に定義されたのは21世紀に入ってから。
- 学術的な認識:
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21世紀初頭において、心理学や性の研究においてアロマンティックが認識され、研究され始めました。
- LGBTQコミュニティ:
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2000年代以降、アロマンティックはLGBTQ+のアイデンティティの一つとして広く認識された。
- 文化的な流れ:
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歴史的に恋愛を求めない人物が登場する小説や劇が存在。これらは、アロマンティックな感情や性質を反映していると解釈されることがある。ります。
- 団体の活動:
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現代では、アロマンティックな人々を支援するための団体やコミュニティが世界中に設立されてる。
アロマンティックという概念は、歴史を通じて存在してきましたが、その明確な定義と認識は近年になってからです。
現在では、LGBTQ+ コミュニティの重要な一部として認知度が高まり、より多くの研究と社会的なサポートが広がっています。
政府の新たな取り組み
2023年、政府にて新たに「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律(令和5年法律第68号)」が交付・施行されました。
賛否両論あるようですが、近年では「性的指向やジェンダーアイデンティティ」に関する取り組みが目に見えて増加している傾向にあります。
全ての国民が、その性的指向やジェンダーアイデンティティにかかわらず、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指し、性的指向とジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する施策を推進します。
引用元:内閣府
アセクシャル(アセクシュアル)との違い
「アロマンティック」と「アセクシュアル」ってたまに耳にしますが、詳しいことはわかり難いですね。具体的に解説します。
アロマンティックとアセクシャルの違い
アロマンティックとアセクシャルは、恋愛感情をもたないところが一致しています。しかし、性的魅力に関してアロマンティックのみが欲求を感じることがある、という違いがあります。
その違いを表にまとめてみると、ほんの少しの違いがハッキリわかりますね。
属性 | 恋愛感情 | 性的欲求 |
---|---|---|
アロマンティック | ✕ | 〇 / ✕ |
アセクシュアル | ✕ | ✕ |
このように、性の専門家や心理学者は、アロマンティックとアセクシャルを別々のカテゴリとして扱い、それぞれ独自の特徴と経験を持つと指摘しています。
アロマンティック:恋愛を求めず、深い友情や他の種類の愛情を大切にすることが多い
アセクシャル:恋愛に興味を持つことがありますが、性的な魅力は感じない
アロマンティックは恋愛感情をもたない或いは少なさが特徴、アセクシャルは性的魅力を感じない或いは少しだけ感じるところが特徴とされています。
どちらが自分に当てはまるのか、判断は難しい…それでいいのかなと思います…以前は普通だと思っていたぐらいなので
長い人生、途中で志向が変わる可能性もあるし、先ずは大まかに理解しているだけでもいいでしょうね
これらの違いを理解することは難しいですが、関心を寄せて具体的に考えるだけでも、性的多様性に対する理解が少しでも深まればいいですね。
アセクシャルのパートナー・結婚観
アセクシャルの人々は性的魅力を重視しないが、多様な形でのパートナーシップや結婚を視野にいれた関係性を検討するなど、新しい価値観を見出しています。
近年では、性的魅力を基準にしない「友情結婚」などの異なる形のパートナーシップや結婚する人が増えています。
これらの関係は、信頼関係や密なコミュニケーションによるつながり、互いに共有し合った価値観に基づいており、一般と異なる家族の形をつくっています。
性的な関係を排除した友情結婚なら、私も興味津々です~
個別相談を受けてみると自分の立ち位置がわかって安心できそうですね
セクシュアルマイノリティの人が婚活・恋活しやすいサービスがあります。
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アロマンティックの人の感覚・傾向
ここでは、アロマンティックの人の感覚や傾向を深掘りしていきます。
恋愛作品や恋愛の話題に共感しない
アロマンティックな人々は、一般的に恋愛作品や話題に共感しにくい傾向があると言われています。
これは、彼らが恋愛感情をあまり経験しないため、恋愛を中心にした物語や会話に自分を重ね合わせにくいからですね。
実際に、多くのアロマンティックな人々が、ロマンティックな映画や小説、恋愛を主題とした会話に共感しづらいと表明しており、友情や他の人間関係を描いた作品により共感を覚えることが多いです。
私も現時点では、恋愛に興味が無く嫌悪感を感じるほどなので、恋愛ドラマや映画は全く観ません、ドキュメンタリーや推理ものを好んでいます
友人の恋愛話に理解や興味を示すふりをする
アロマンティックの多くの人々は社交的な場面や友人関係を円滑に保つために、特に自分が恋愛に興味がない場合でも、友人の恋愛話に理解や興味を示すふりをすることがあります。
社会心理学的観点:社会心理学の研究によると、人々はしばしば社会的な調和を保つために、自分の本当の感情や関心とは異なる反応を示すことがあります。
出典:国際社会心理学会(社会的相互作用と個人行動)
多くのアロマンティックの人々は、友人の恋愛話に関心を持っていなくても、関心があるふりをして会話に参加することがあります。
人間関係を潤滑にする目的のほかに、自分が一般とは異なる恋愛観を持つことを悟られたくない、という意図があることが推測できます。
友人関係を維持するための一つの対策で~す
愛情を持たない・感じないわけではない
アロマンティックな人々は、「恋愛感情は少ないか・持っていない」ですが、それは彼らが愛情を持たない、感じないという意味ではありません。
心理学的見解:心理学の研究によると、アロマンティックな人々は恋愛感情の範疇外で強い感情的絆や愛情を経験することがあります。
出典:国際心理学会(人間関係と感情)
友私の場合は、親しい友人や家族との関係をとても大切にして、この関係に価値を感じ幸せや満足感を得ています
アロマンティックな人々は、恋愛感情が少ないか存在しないかもしれませんが、それは愛情を感じないという意味ではありません。
友情や家族愛など、恋愛以外の形での愛情や人間関係を築いています。
アロマンティックと人間関への配慮
まだまだ、アロマンティックとはどういう意味を指すのかを知らない人が多いと思いますが、アロマンティックが人間関係に与える影響を考えてみましょう。
アロマンティックであることをオープンにするか
アロマンティックであることをオープンにするかどうかは、個人の考えにより異なりますし、人間関係に与える影響もさまざまです。
自分の性的指向を公表することにより、周囲の理解やサポートを得ることができる一方で、誤解や偏見に直面するリスクもあります。
個人的には自分がアロマンティックかも知れないことをオープンにし、友人や家族からの理解を得る期待はあまり無く…..誤解や偏見というリスクを避けたい気持ちが強いです。それなら同じ傾向のある人たちと交流できる場所を探したい…..
アロマンティックであることをオープンにするかどうかは、個人の選択であり、その決定は人間関係に様々な影響を与えます。
サポートと理解を得られるか誤解や偏見に直面するか、その推測はなかなか難しいです。
アロマンティックとして恋愛をする
アロマンティックな人々が恋愛をすることは可能ですが、一般的な恋愛の感覚とは異なる形を取ることが多いです。
…..と言うより、そうせざるを得なくなりますね。
LGBTQ+ コミュニティの見解では、アロマンティックを含む性的多様性をサポートする団体は、恋愛感情の質が異なる人々でも健全な恋愛関係を持つことが可能であるとされています。
アロマンティックな人々の中には、パートナーとの深い信頼関係を築き、関係を維持している例があります。
この関係は、恋愛感情が少ない、またはないことを互いに理解し尊重することから成り立っています。アロマンティックな人々も恋愛することは可能ですが、従来の恋愛とは異なるかもしれません。
例えば、あなたがアロマンティックの要素を相手に知らせないまま、お付き合いをはじめたとしたら?話し合いで解決することもあるでしょうし、相手がこんなはずでなかった、と憤るかも知れません。
正直に誠実に、という姿勢はどんな恋愛・人間関係においても重要ですね
重要なのは、パートナーとの深い理解と互いの感情の違いを尊重することです。
あわせて読みたい記事。以下の記事では、アロマンティックをはじめとする性的少数派の人が一般アプリを上手に活用する方法もご紹介しています。
アロマンティックなの?診断する2つの方法
ここまで読んでいただき、あなたはアロマンティックである可能性があるのかどうか?判断するのはなかなか難しいですね。
自分がアロマンティックかどうかを知るためには、自己の感情や恋愛に対する感覚を振り返って自己分析する以外にも方法があります。
- 心理カウンセリング:心理学者やカウンセラーは、個人の感情や関心の深い理解を支援するプロです。
- 気軽にWEBサイトで診断:編集長も使用したことがある二つのサイトをご紹介します。
- セクシュアリティ分析 anone,⇒noteをメインに情報提供をしているサイトが提供
- セクシュアリティ診断 JobRainbow⇒LGBTQ向けの仕事情報のサイトが提供
※ご利用の際は自己責任にてお願いします
多くの人々が、自分の恋愛感情のパターンや関心の有無を振り返ることで、自己のアロマンティックな傾向に気づくようです。
自己の感情や特徴を深く探求して自分をもっと理解できれば、余分な心配や悩みを軽減できます。
恋愛するしないの判断だけでなく人間関係にも深みが加わるかも知れません。自分自身の感情や関心に正直でいましょう。
あなたはアロマンティック?まとめ
ここまで読んでいただきまして、ありがとうございます。
アロマンティックは、他人に恋愛感情をほとんど、または全く抱かない性的指向であり、これは、恋愛に関心がない、または恋愛感情を重要とは考えていないという要素をもつ人の価値観です。
アロマンティックな人々は、恋愛以外の形で深い人間関係を築き、豊かな感情を持っていることも見逃せませんね。
- 恋愛感情がほとんどないまたは全くない
- 恋愛に対する関心が低い
- 友情や家族愛など、他の形の深い人間関係を重視
以上、「あなたは本当にアロマンティック?恋愛感情がなくても幸せになる方法」でした。